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INTERVIEW・CAREER

広告業界を飛び出し、はたらく人に欠かせないブランドを作りにきました。

Written and Artwork by:

Ken Kasei,

Yusuke Mochizuki

on Apr 27, 2021

制作会社や外資系広告代理店で、クリエイティブディレクターとして活躍してきた望月 勇輔は、2020年2月にIT業界の事業会社であるWantedlyに入社した。

ファーストキャリアをWEBデザイナーとしてスタートした望月は、貪欲に丁寧に、国内外から望んだ仕事を掴みとり、新聞広告 / CM / キャンペーンなど様々な大型プロジェクトを担当して海外の広告賞を受賞するなどキャリアアップを続けた。

漠然と、でも決めたらストイックに。まだ経験のない何かを求めて、ひとつひとつの仕事を達成することを楽しみながら、新しい環境に身を置き、手を動かし続けている。

25年ほどの間、広告業界で働いていた望月が、なぜいまデジタルプロダクトを手がける企業に惹かれたのか。IT業界で働くデザイナーたちの底上げを視野に入れながら、Wantedlyのクリエイティブ品質向上に励む望月に、いまのポジションの魅力や今後の意気込みを聞いた。

<インタビュー・執筆協力:AYUMI GOTO (@ayupys)>

事業会社で働くなら、デザインに力を入れている会社がいい。

ーー 25年間ほど、制作会社や広告代理店でお仕事をされてきた望月さんが、事業会社でお仕事されるのは初めてですよね? なぜこのタイミングで、今のキャリアを選択したのでしょうか?

望月:広告代理店で働いていた時代に、様々な業界や会社のクライアントさんとお仕事をしていたのですが、いろんな事業や会社の広告を作るたびに、広告代理店や制作会社以外での生き方があるんだな……とは、ずっと思っていたんです。

今の仕事を続けていくことに迷いがでた時期に、ちょうどWantedlyから「一度話してみませんか?」とお声がけいただいて。何度か面談するうちに、IT業界のど真ん中でデジタルプロダクトに関わる仕事がしたい、新しい環境でもっと新しい挑戦がしたいと考えるようになりました。

ーー 具体的にはどんな挑戦を想定していましたか?

望月:広告制作会社は、クライアントの要望に合わせて広告をつくることが多くて、自分ごと化することが難しい部分があります。作ったものに対して、どう出来上がっても、要望を言ったクライアントのせいにできてしまう。そうじゃなくて、作ったものに対しても結果に対しても、最後まで責任が持てる仕事がしたいと思うようになったんですよね。自分の会社のものをつくるようになったら、プロダクトやサービスに対する思い入れも違うと思いますし、やりがいもより大きくなるのではないかと。

自分の会社や事業を大きくするために、どう売り込むか、どんな広告をつくるか……そう考えだすと事業会社のキャリアがますます面白そうだと思えたので、今のキャリアを選択しました。

ーー 事業会社もいろいろあると思うのですが、なぜWantedlyを選んだのでしょうか?会社やサービスに対してはどう思っていましたか?

望月:入社する一年ほど前からWantedlyには登録していたのですが、スカウトしてもらったタイミングで改めて会社やプロダクトのことを調べてみました。プロダクトは高品質ですし、デザインにも力を入れていて、他の事業会社に比べて際立っている印象を受けました。そこが一番魅力的にうつりましたね。ここであれば、自分の今までのキャリアやデザイン力が活かせるのではないかと思いました。

あとはWantedlyで働いているメンバーにも沢山会ったのですが、話せば話すほど分かり合えるし、お互い求めているものが一致すると思って。Wantedlyも、広告代理店でのクリエイティブ経験のある仲間が欲しいと明確なものがあったので、話が早かったですね。

ーー 実際に入社してみてから気づいた面白さや難しさはありますか?

望月:最初に戸惑ったことからお話すると、まず仕事で使うツールが全然違います。これまではAdobeのPhotoshop / Illustratorと、PowerPointが使えれば生きていける世界にいた自分にとって、SlackやGitHubなどを使って仕事を進めるのは初めての体験でした。

そもそもエンジニアとコミュニケーションをとって制作や開発を進めるような仕事は今まであまり経験がなかったので、“デジタルプロダクトを作っている会社で働く面白さ”に気づくことができました。広告づくりだけでなく、コンセプトメイクやプロダクト開発の相談を受けることがあるのは、面白いですね。

あと、会社のメンバーが若くてしっかりしていることにも驚きました。今まで働いてきた会社では、指示待ち状態のメンバーに気を揉むことも正直ありました。でもここではみんな自主的に動いていますし、揃いも揃って良い人ばかりです。悪い人には会ったことないですね。

今は感染拡大の影響でほぼリモートで仕事しているので、雑談や必要以上のコミュニケーションをとることが少ないのですが、もっとフランクにいろんな話をして、メンバーのことを知っていけたら良いなと思っています。

イベント/CM/DM…… コミュニケーション施策をゼロから立ち上げる

ーー 入社してから1年ほど過ぎ、様々な業務に携わってきたと思いますが、印象に残っているお仕事はありますか?

望月:CMをつくる仕事や細かな業務のサポートまで、本当に様々なプロジェクトに携わったのですが、特に強く印象に残っているのは、入社してすぐ携わったWantedly主催の採用と組織づくりに関するオンラインイベント「FUZE 2020」です。

「FUZE 2020」は、2019年まで開催していた“Wantedly Award”をリブランディングしたイベントなのですが、イベントのコンセプトやネーミングやコピー決め、ロゴや映像のディレクション、世界観づくりなど、ゼロからまるっと任せていただきました。

自社イベントを0→1でつくる仕事は初めてで、コンセプトを何案も提案してもダメ出しをいただいてしまう泥臭さはありましたが(笑) でも、作ったものがSNS上で拡散されることでダイレクトに反応を見れましたし、イベント当日も作ったものが次々と展開されていく様子を見ているのも面白かったです。

▼時代を切り開くオンラインイベント|FUZE 2020

制作裏話はこちら

あとは、僕の今までの経験が存分に活かせたであろう、エンゲージメント領域でモチベーションマネジメントを担うプロダクト「Pulse」のCM制作の仕事も印象的でした。

このCMはタクシーを中心に放映したのですが、Wantedlyというブランドを保ちながら、他社との違いをどのように表すか、よく見るようなフォーマットに収まらないためには、どのような企画や表現にするべきか、どうユニークにつくっていくか…… テーマ決めに特に力を入れ考えた結果、生まれたのが今回のCMのテーマである「本音の扉」です。

今回のCM制作では、外部のパートナー企業であるPARTYさんと密にディスカッションを重ねてプロジェクトを進めていきました。Wantedlyのクリエイティブディレクターとしての僕の役割は、半分は作り手としてアイデアを出しつつ、もう半分はクライアントとしてOK / NGのジャッジを出すこと。その立ち位置でお仕事する経験は今までなかったですね。広告代理店を挟まず自分たちでチームをつくって、管理して、CMをつくるのは、ひとつのチャレンジだったと思います。

また、Wantedlyのブランドを守るために、デザインチームで掲げている「知的・大胆・洗練」というトーン&マナーは常に頭に入れていました。今回は、大胆の要素が強いですが、そこもふざけすぎず落ち着いたトーンでつくることによって、知的さを表現できたり。CM内で登場している、オフィスや服装やUIも洗練したものにしようと追求したりしています。

▼Pulse CM「さすが!」編

▼Pulse CM「調子どう?」編

CM制作の裏話はこちら

あとは最近の仕事なのですが、ミレニアル世代に特化した次世代型福利厚生サービス「Perk」のキャンペーンとして、昨年4月からの1年間、社員の為に奮闘した人事担当者向けに、一息ついて新たな挑戦について考える時間を届けたい……という想いから「花見」ではなく「花味」を楽しめる、桜フレーバーのお茶が入った手紙を送りました。

今の時代、簡単にメールやメッセージを送ることができますが、メルマガの開封率は高くなくて、“捨てられないDMとは何か”を考えたときに、あえて使えるリアルなDMを送ろうという話になりました。

一服していただきながら「Perk」の情報に触れていただけたら嬉しいな……と。「Perk」を広めるため、様々な施策を考え形にしています。

▼Perk "SAKURA FLAVOR TEA”

刺激的なクリエイティブでIT業界で働くデザイナーたちの底上げがしたい。

ーー 望月さんがWantedlyで実現したいことを教えてください。

望月:コミュニケーション施策だけでなく、ゼロから新規事業をつくることにも関われたらいいな……と、ぼんやり考えています。せっかく自社サービス / プロダクトを作っている会社に入ったので、開発から携われるようになると、もっと面白くなるのではないかと。

会社としては採用サービスだけでなく、2020年以降はエンゲージメント領域にも力を入れていて、もう一つの事業の柱を作ろうとしているので、その力になりたいですね。働くためには欠かせないブランドとしてWantedlyを成長させたい。そのためにも、会社やサービスの理解を深めていきたいです。

あとは、今まで国内から外資の大きな企業まで、様々な広告を手がけてきた経験があるので、まだ経験のない社内のデザイナーに広告の仕事を教えることが出来るんじゃないかと思っています。マーケティングの考え方、お金の使い方、広告のつくり方、広告をつくる目的に合わせてアイデアを出して、それをどう表現するのか、ブランドをどのように表現して守るか……とか。

ーー 経験のない若手に広告の作り方を教えたい……といったお話がありましたが、人を育てることにも興味があるのでしょうか。

望月:Wantedlyに入社してから、デザインマネージャーという肩書きを初めて聞きました。歳をとれば部下を育てるのは普通なことだと考えてきたので。

僕が考えていることがマネージャー業務なのかわかりませんが、デザイナーたちが成長できる環境を作れたらとは思っています。今の時代、長時間働くことは良いとされないと思うのですが、デザイナーは考えながら作った分だけ良質なものを作れるようになるところもあると思うので、その決められた時間でどれだけ手を動かして、何を選択して、何を考えながら作るのかが、大事になってくると思います。

あと、Wantedlyにデザイナーの仲間が増えることで、良いライバル関係が生まれて、全体がもっとレベルアップしていくのではないかと思っています。

ーー ものづくりだけでなく、組織や人にもよく目を向けられているのですね。最後に、事業会社でのキャリアパスに関する望月さん個人の想いを聞かせてください。

望月:転職して1年ほど経ったのですが、昔の同僚たちに会った時に「で、今なにしてるの?」という質問をよくされるんですよね。広告代理店や制作会社は、様々なクライアントの広告作りをお手伝いしていて、CMや駅貼りポスターなど、アウトプットが華やかでわかりやすい。その一方で事業会社の仕事は、限られたプロダクトを地道に育てたり、細かな施策を打ったりする仕事が多いので、デザイナーが普段どのように働いているのか、どんな仕事をしているのか、伝わりにくいのではないかと思いました。

インハウスの面白さを外部の人たちに認識してもらうためには、クリエイティブの品質を上げて、積極的に発信して、注目されること。そうすれば、社内外のデザイナーに良い刺激を与えることができて、良いデザイナーが集まるようになると思うんです。こういった取り組みが増えることで、IT業界や事業会社で働くデザイナーたちの底上げになればと思っています。

望月 勇輔さん Wantedly Profile はこちら

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加勢 犬
編集者
「30歳新卒」、アカデミックキャリアをかなぐり捨ててベンチャーへ。 東京大学教養学部卒。東京大学大学院総合文化研究科修了。同大学院後期博士課程で19世紀から20世...
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望月 勇輔
Creative Director
Creative Director / Art Director。WEB/広告制作会社、外資系広告代理店クリエイティブ等を経て、2020年よりウォンテッドリーのコミ...
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